無料AI消しゴムとPhotoshopの生成塗りつぶしを徹底比較
MagicRemover チーム · 2026年8月4日 · 約8分で読めます
要点
どちらも生成型のインペインティングで、空・水面・壁のような単純な背景なら結果はほとんど見分けがつきません。Photoshopが勝つのは、難しい消去、大判プリント、何度も試す作業。1回の生成で複数のバリエーションが出ること、元の解像度で処理すること、試行がすべてレイヤーに残ることが理由です。無料のブラウザツールが勝つのはスピードとコスト。インストールもサブスクも不要で、1分もかかりません。日常の消去の大半は単純な背景なので、無料ツールでまかなえる場面は思っているより多いはずです。
最初にお断りしておくと、MagicRemoverはこの種のツールを作っている当事者です。その前提で読んでください。ただ、無料のブラウザツールがあらゆる点でPhotoshopに勝つかのような比較記事は役に立ちませんし、明らかに事実と違います。はっきり勝つ項目もあれば、はっきり負ける項目もあり、どれが重要かは目の前の作業次第です。
ここからは項目ごとに、正直に比べていきます。
7つの項目で真っ向比較
使い始めるまで
ブラウザツール無料のブラウザツール
URLを開いて写真をドラッグするだけ。1日の無料枠ならアカウント登録も不要です。
Photoshop生成塗りつぶし
Creative Cloudをインストールし、ログインしてファイルを開き、選択範囲を作る。最初の編集までに数分かかります。
単純な背景での仕上がり
互角無料のブラウザツール
ほぼ見分けがつきません。空・壁・水面はどちらも自然に再構成します。
Photoshop生成塗りつぶし
ほぼ見分けがつきません。
複雑な質感での仕上がり
Photoshop無料のブラウザツール
十分きれいですが、1回の処理でモデルも結果も1つだけ。茂った葉やレンガは何度か塗り直す必要があるかもしれません。
Photoshop生成塗りつぶし
実際にはこちらが上。1回の生成で3つのバリエーションが出るので、いちばん良いものを選べるのが大きいです。
選択範囲の精度
Photoshop無料のブラウザツール
サイズを変えられるブラシと、取り消し・クリア。大半の消去作業はこれで足ります。
Photoshop生成塗りつぶし
なげなわ、オブジェクト選択、クイックマスク、ぼかし、境界線調整など、選択ツール一式が使えます。
解像度の扱い
Photoshop無料のブラウザツール
1536pxを超える画像は縮小してから処理するため、非常に大きなファイルでは補完部分がやや甘く見えることがあります。
Photoshop生成塗りつぶし
範囲ごとに元の解像度で生成するので、大判プリントでも崩れにくいです。
やり直しと非破壊編集
Photoshop無料のブラウザツール
「Continue editing」で続けて処理はできますが、戻れるレイヤー履歴はありません。
Photoshop生成塗りつぶし
生成ごとに別レイヤーになるので、いつでも戻す・マスクする・なじませることができます。
費用
ブラウザツール無料のブラウザツール
無料。登録なしで1日2回、ログインするとさらに2回。カード登録なし。
Photoshop生成塗りつぶし
Creative Cloudのサブスクリプションに加え、生成のたびに生成クレジットを消費します。
作業別・どちらを使うべきか
無料のブラウザツールが向いているとき
- 邪魔なものを1つだけ消したい、しかも30秒以内に。
- 消したいものの後ろが空、水面、壁、砂浜、芝生。
- 写真の行き先がスマホ画面、SNS、フリマやECの商品画像、資料で、展示用の大判プリントではない。
- Creative Cloudを契約しておらず、頻繁に使う予定もない。
- スマホや借りたパソコンで作業していて、ソフトをインストールできない。
Photoshopが向いているとき
- 大きくプリントする予定で、縮小処理した補完部分が目立ってしまう。
- 消す範囲が細かな建築のディテールや密な繰り返し模様にかかっている。
- 同じ場所を何度も試して、並べて見比べたい。
- レイヤー・マスク・色調補正を含む長いレタッチ工程の一部である。
- クライアントワークで、数週間後に修正を頼まれる可能性がある。
答えは「両方使う」であることも多い
すでにCreative Cloudを契約していても、無料のブラウザツールは「とにかく速く」の場面で役立ちます。スマホの写真に写り込んだ邪魔なものを、アプリの起動を待たずに今すぐ消したいときです。逆に、普段ブラウザで作業している人も、難しい1割のためにより強力なツールがあることは知っておいて損はありません。彫刻の入った石造りの外壁と6回も格闘する前に、思い出してください。
実用的な併用テクニックをひとつ。消したい部分を小さめに切り抜いてブラウザで処理し、きれいになった切り抜きを、手持ちの編集ソフトで元のフル解像度画像に重ね戻します。最終サイズに近いスケールで生成でき、しかも生成クレジットはかかりません。